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EBC Financial Group、インドの2025年予算案を解説
インドの2025年予算案はフィンテックと人工知能の成長を加速させる可能性がありますが、投資ギャップも存在しています。
INDIA, February 19, 2025 /EINPresswire.com/ -- インドの2025年国家予算案は、大幅な税制改革、資本支出の増加、様々なセクターにわたる戦略的イニシアチブなど、経済成長を刺激し、投資家の信頼を高めることを目的とした重要な財政措置を盛り込んでいます。しかし、世界貿易の不透明性やインフレ管理への対処などの課題は依然残っており、投資家やトレーダーには慎重な対応が求められます。EBC Financial Group(以下、当社)は、このような動向と金融情勢への潜在的な影響について詳細な分析を行いました。
税制改革による消費者需要の活性化
この予算案では、120万インドルピー(約215万円)までの所得を非課税とし、240万インドルピーまでの所得税を引き下げるなど、個人所得税の大幅な改革を盛り込んでいます。これらの措置により、家計の貯蓄が改善され、特に消費財、不動産、自動車などの分野における個人消費の拡大が促されると予想されます。当社のアナリストは、この税制改革の結果、投資家は消費者主導型セクターの需要と企業収益に変化が見られる可能性が高いと指摘しました。
インフラ投資による景気拡大の促進
インドのニルマラ・シタラマン財務相は、インフラ・プロジェクトに重点を置いた設備投資に11.2兆インドルピー(約20兆円)を投入すると表明しました。このような大規模な投資は、雇用を促進し、建設、輸送、再生可能エネルギーなどの関連産業を後押しすると期待されています。過去の類似事例から見れば、このような支出は経済成長にポジティブな効果をもたらしているものの、投資家は実際の影響を評価するために、長期的にセクター別のパフォーマンスを把握する必要があります。当社のアナリストは、市場環境、政策の実行、外部経済の変化などが、これらのセクターの企業が発表された予算案から受ける恩恵に影響を与えると見ています。
米印貿易関係と市場への影響
ドナルド・トランプ米大統領とナレンドラ・モディ・インド首相の最近の会談は、二国間貿易関係の変化を示唆しています。モディ首相は関税を引き下げ、石油、ガス、軍事機器を含む米国からの輸入を増やすという提案をしており、新たな経済的道を開く可能性がある一方、米国が課す相互関税はインドの輸出に課題をもたらすかもしれません。
両首脳は2030年までに二国間貿易を倍増させるという目標を掲げており、この動きは投資家心理や国境を越えた資本フローに大きな影響を与える可能性があります。しかし、業界の専門家は、4月1日から発効する可能性のある米国による相互関税の導入は、ハイテク製品の輸入コストを上昇させ、インドの技術やAIの発展軌道に影響を与える可能性があると警告しています。投資家は、このような地政学的な変化がインドの金融市場やセクター固有の機会にどのような影響を与えるか、引き続き警戒する必要があります。
フィンテックと人工知能(AI)の発展を目指す
インドの2025年度予算案は、フィンテックのエコシステムを強化し、同国をAI主導の金融サービスにおける世界的リーダーとして位置づけるという政府の戦略的なコミットメントを強調しています。しかし、この措置は前進を反映してはいますが、当社のアナリストは、特に基礎的なAI研究において、大幅な投資ギャップが残っていることに注意を促しています。
今回の予算案の主な注目点は、AIとデジタルトランスフォーメーションに向けた政府の取り組みです。パリのAIアクションサミットでナレンドラ・モディ首相は、オープンソースのAIフレームワークと持続可能な開発の必要性を繰り返し述べ、雇用創出と経済成長におけるAIの役割を強調しました。同予算案は、デジタル決済の導入と金融改革の加速を目指し、フィンテック新興企業に対する税制優遇措置の導入と規制手続きの簡素化を図っています。
これらの提案にも関わらず、インドのAI投資は世界的な競争相手、特に中国に遅れをとっていると業界アナリストは指摘しています。中国が世界トップクラスのAI人材の47%を占めるのに対し、インドはわずか5%です。その主な原因は人材の移動と限られた研究インフラにあります。一方で、米国の新たな関税措置が輸入コストの増加をもたらすことで、インド国内のAI開発環境を変化させる可能性があります。グローバルなサプライチェーンの変化が進む中、インドのフィンテックとAIセクターは、国内投資の増加から恩恵を受け、自国の進歩を促進し、外国技術への長期的な依存を減らすことができます。
一部のインド企業はAI投資の必要性を認識し始めています。インドの大手IT企業はこれまで、低リスクで利益率の高いアウトソーシング・サービスに注力してきましたが、AIを活用した変革の勢いが高まっています。政府がインドのAI事業に12億ドルを投入したことは最初の一歩となりますが、製造業への支援に向けた240億ドルに比べれ小規模です。AIの可能性を生かし、政府と民間のパートナーシップを強化し、資金を集中的に投入することが、インドをAI技術の消費者から世界的な革新者にするために不可欠です。
デジタル金融とAIが進化するにつれて、規制の進展、競争的市場動向、消費者導入が、このセクターの方向性を形作る上で極めて重要な役割を果たすことになります。フィンテックは有望な機会をもたらしてはいますが、インドがAI大国としての地位を確立できるかどうかは、政策立案者と業界リーダーが、当面の経済安定の必要性と長期的なハイテク投資とのバランスをどうとるかにかかっていると当社は見ています。
マーケット情報で投資家に力を与える
世界市場が複雑な経済サイクルに直面する中、当社は投資家の皆様に市場に関する洞察力と幅広い取引ソリューションへのアクセスを提供しています。当社独自の取引プラットフォームを通じて、トレーダーはリアルタイムの市場データ、リスク管理ツール、そして進化する経済状況に適応するための多様な金融商品へのアクセスを得ることができます。
市場シフト、マクロ経済動向、投資戦略に関する分析の詳細については、https://www.ebc.com/jpからご確認いただけます。
EBC Financial Groupについて
EBC Financial Group(以下、当社)は、イギリス・ロンドンで設立され、金融ブローカー業務や資産運用サービスを提供しています。ロンドン、シドニー、香港、シンガポール、バンコクなど、主要な金融センターに拠点を持ち、幅広い投資機会を提供しています。
当社の各子会社は各国の規制機関の認可を受けており、英国(FCA)、ケイマン諸島(CIMA)、オーストラリア(ASIC)などの金融監督機関のもとで事業を展開しています。
また、FCバルセロナの公式外国為替パートナーを務めるほか、国連財団の「United to Beat Malaria」キャンペーンを支援しています。さらに、2024年2月より、オックスフォード大学経済学部の公開講座「What Economists Really Do」を後援し、経済学の普及に取り組んでいます。
Douglas Chew
EBC Financial Group
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